今回はケンタッキー州レキシントンにあるジェームズEペッパー蒸留所を見学ツアーの様子を紹介したいと思います。
目次
ジェームズEペッパー蒸留所について
1780年にペッパー家によって設立された蒸留所になります。このペッパー家ですが、2つの蒸留所を設立したのですが、その1つがWoodford Reserve蒸留所で、2つ目がColman James E. Pepper (1850-1906)によって設立されたジェームズEペッパー蒸留所です。この蒸留所ですが、1967年に一度操業を停止してしまいます。理由はウイスキーが冬の時代に入り、経営が厳しくなったようです。その後50年操業を停止していましたが、廃墟と化してしまった建屋を修繕し、2017年に創業当時に取得したDSP-KY-5(ケンタッキー州の蒸留所のナンバー)のまま蒸留を再開しています。
ジェームズEペッパー蒸留所のロケーション(Google Mapより)
東京ウイスキー&スピリッツコンペティション-TWSC2023
まずこのジェームズEペッパー蒸留所ですが、東京ウイスキー&スピリッツコンペティション-TWSC2023の洋酒部門においてJames E. Pepper 1776 Straight Bourbonが最高金賞を獲得しています。2023の最高金賞は、ウイスキーで39銘柄のみが受賞しているのですが、特にバーボンウイスキーとしてはボトラーズの商品を除き唯一の受賞となっています。その他、世界各国で行われるコンペティションにおいても数々の受賞歴がある蒸留所でもあります。
東京ウイスキー&スピリッツコンペティションのH/P
tokyowhiskyspiritscompetition.jp
蒸留所見学ツアーの様子
蒸留所のツアーは所要時間約1時間で月曜日以外毎日行われており、ジェームズEペッパー蒸留所のH/Pから予約出来ます(料金は$21.2+税)。
ビデオと展示物から蒸留所の歴史を学ぶところからスタートです。
次にバーボンウイスキーについてと蒸留所で使っている材料について説明を受けます。1776 Straight Bourbonのマッシュビルはコーン60%、ライ麦36%、大麦麦芽4%です。(説明ではコーン70%、ライ麦18%と言っていたような気がしましたが、推測するにWoodford Reserveのことだと思われます…英語力が低く情けない…)
材料の粉砕工程の横には出荷されるウイスキーが置かれていました。
次は糖化工程と発酵工程です。
この蒸留所では1ロット(1日)が発酵槽1杯分になります。
発酵が進むにつれてアルコール度数が変化することを説明しています。
次は蒸留工程です
ポッドスチルと連続式蒸留器があります(稼働中の状態が見れました)。
ここで蒸留直後(樽詰め前)のニューポットをいただきました。
次に4年熟成したウイスキーを樽から出した直後のカスクストレングスをいただきました
さまざまなロットの樽が置かれています。
最後に試飲タイムです。バーボン(シングルバレル)とライウイスキーを試飲させていただきました。
チョコレートもいただけます。チョコレートとウイスキーは本当に相性が良いですね。
このシングルバレルはキャラメルとバニラの香りを強く感じられました。
ウォーターサーバーも自由に使えます
これでツアー終了になります。ツアー後はウイスキーを購入したり、更なる追加試飲も行えます。
私も東京ウイスキー&スピリッツコンペティション-TWSC2023で最高金賞を受賞したJames E. Pepper 1776 Straight Bourbonと1776 RYEを購入してみました。
以上がツアーの様子です。
ここのツアーは試飲を無料で配られるショットグラスを使って行います。このスタイルをとっている見学ツアーは初めてだったので、かなり斬新に思いました。大体蒸留所の名前の入ったショットグラスは$7-8はするので、$21.2のツアーでショットグラスをいただけるのはかなりお得に感じます。
P.S.
廃墟だった蒸留所を再築し、世界中のコンペティションで数多くの受賞をするまでに育て上げた関係者は本当に努力されたのだと思います。また訪れたいと思えた蒸留所でした。