バーボントレイル第11弾ということで、4輪の赤い薔薇のロゴで有名なフォアローゼズ蒸留所の様子を紹介します。
目次
フォアローゼズ蒸留所とは
1888年に設立されたケンタッキー州ローレンスバーグにある蒸留所で、フォアローゼズの商標登録は1888年にポールジョーンズJr.によって行われました。フォアローゼズ命名の逸話として有名な、ポールジョーンズJr.が舞踏会で一目ぼれした女性にプロポーズをし、その返事として次の舞踏会で4輪の薔薇のコサージュをつけて来たという話がありますが、ローズ家により蒸留所が創設されたという話もあるようです。もしそうであれば蒸留所の名前の由来はローズ家から来たものかもしれません。
禁酒法時代ほとんどの蒸留所で生産停止または閉鎖を余儀なくされたが、このフォアローゼズ蒸留所や過去紹介したバッファロートレース蒸留所などは医療用アルコール生産の名目のもと、ウイスキーの生産が続けられました。第2次世界大戦後はアジア、ヨーロッパへの販売に集中し、世界で広く親しまれる銘柄に成長。2002年にはキリンビールがヴィヴェンディグループより商標権と蒸留所を買収し、今日まで至ります。
フォアローゼズ蒸留所(ローレンスバーグ)のロケーション
レキシントンから車で30分ほどのところに位置している
蒸留所ツアー
フォアローゼズ蒸留所のH/P(VISIT US)より予約が行います。ツアーには大きく分けてウイスキーの発酵、蒸留施設(ローレンスバーグ:上記Google MAP)を見学するものと、ボトリング、熟成庫(コックスズクリーク:624 Lotus Road Cox's Creek, KY)を見学するものがあり、その両ツアーでウイスキーの試飲が出来ます。私が参加したのは発酵、蒸留施設のツアーで料金は$22+手数料。その他、試飲だけのツアーなども実施されています。
フォアローゼズ蒸留所のH/Pのリンク
ローレンスバーグ蒸留施設の見学ツアーの様子
蒸留所に到着したらビジターセンターへ行き、カウンターでツアーのチェックインを行う
ツアー開始までは併設されているバーでお酒を楽しんだり、ギフトショップでお土産品を選んだりと時間を過ごす。バーでは4月初旬からケンタッキーダービー翌日(5/5)まで期間限定のミントジュレップ(カップ付き)を注文することが出来る。
ツアーの開始は蒸留所紹介の動画視聴から
動画視聴が終わると1人1台ずつトランシーバーが手渡される
ウイスキーの品質検査をする施設。ここは外からのぞくだけ。ウイスキーが撹拌されていました。
粉砕工程
こちらも外からのぞくだけ
いよいよここから建屋の中に入ります。これらは1910年にミッション・リバイバル様式で建築されており、国家歴史登録財に認定されている非常に価値のあるものです。
糖化工程
発酵工程
フォアローゼズでは2種類のマッシュビルに5種類の酵母菌を掛け合わせ、10種類の原酒を生産。この工程では4日間発酵を行います。
蒸留工程
フォアローゼズでは2度の蒸留を行う。
1回目は連続式蒸溜機を使用
こちらの写真は別で展示してあった連続式蒸溜機(10数段にしきられているとのこと)
2回目はダブラーと呼ばれる仕上げ用の蒸留器を使用
"DANGER HOT"と書かれているが、ツアーの最中も蒸溜機は稼働中であったため、周りはとても暑かった…
これで工程見学は完了
この後テイスティングルームに向かいます
今回試飲するウイスキーの特徴、使われる原酒、酵母の説明がされます
試飲出来るのは普通のフォアローゼズ バーボン、スモールバッチ、シングルバレル、スモールバッチセレクトの4種類
上のグラスはチェイサー用で帰りに持ち帰ることが出来ます。
クラッカーも一緒にいただけます。
掲示されていたマッシュビルと酵母の解説
ちなみに使われている原酒は
フォアローゼズ バーボン:10種類すべて原酒
スモールバッチ:OBSK、OESK、OBSO、OESO
シングルバレル:OBSV
以上がフォアローゼズ蒸留所の見学ツアーの様子でした。
フォアローゼズという名前だけあって非常に美しい蒸留所で、いたるところにそれが垣間見れました。あとキリンビールが所有しているだけあって、掲示されている説明に日本語も書かれていたことが何よりうれしく感じました。日本人が初めてツアーに参加するにはとても良い蒸留所に思います。
バーボントレイル#10の記事はこちらから
essentialquality.hatenablog.com