【アメリカ競馬】ルイジアナダウンズ競馬場 (Louisiana Downs)

 アメリカの競馬場巡りということで、今回はルイジアナ州にあるルイジアナダウンズ競馬場を紹介します。4つあるルイジアナ州の競馬場のうち2023年に紹介したデルタダウンズエヴァンジェリンダウンズフェアグラウンズにつづく最後の到達地です。

 

目次

 

ルイジアナダウンズ競馬場とは

 ルイジアナ州第3の都市シュリープポート近郊のボージャーシティにある競馬場。後にレミントンパーク競馬場などの開設に携わったEdward J. DeBartolo Sr.によって1974年に開設され、現在はRubico Acquisition Corp.によって所有されています。2024年現在、グレード競走は実施されていませんが、リステッド競走のスーパーダービーが実施されます。 

 このスーパーダービー、開設当時はケンタッキーダービーより賞金が高く設定されていたレースで、2001年まではG1で施行されていました。過去の優勝馬にも著名な馬も多く、1987年のアリシーバ(G1 9勝)、1989年のサンデーサイレンス(G1 6勝)などが代表例で、これ以外にもシーキングザゴールドティズナウなど枚挙にいとまがありません。そんな歴史のあるスーパーダービーですが、競合するレースが増えたことや、賞金の問題などもあり、2002年にG2へ降格、2016年にはG3へ再降格、2019年を最後にレースが休止。2023年にリステッド競走(賞金総額$200,000)として復活をとげた競馬場の歴史において欠かすことの出来ないレースとなっています。

 本場開催は、1月~3月にクォーターホース、5月~9月にサラブレッドのレースが行われており、サラブレッドついては同じルイジアナ州にあるフェアグラウンズ競馬場と交互に行われる日程が組まれています。入場料、駐車場ともに無料

 

競馬場のロケーション

 

 

 競馬場にはカジノが併設されています。このカジノの収益からスーパーダービーの賞金を賄っているとのこと。

 

競馬場の様子

レーシングプログラム売り場

 いくつかのプログラムが売られています。購入したのはカバーページの紙質の良い青色のプログラムで、ルイジアナダウンズ当日分のレースのみが掲載されて$4。この売り場ではプログラム以外に競馬場グッズ(特に開設50年の記念のものが多かった)も販売されていました。

 

エントランス内

 競馬場を代表するスーパーダービーに関連するものが多く飾られています。

 

こちらはサンデーサイレンスの勝負服

 

 私も長年競馬を見ておりますが、スーパーダービーの存在を知ったきっかけはやはりサンデーサイレンス。戦績やサンデーに関わる記事に書かれていたケンタッキーダービーではないスーパーダービーのレース名は、いつまでも記憶に残るインパクトがありました。

 

パドック

ここにもスーパーダービー勝ち馬の名前が掲示されています。

 

サンデーサイレンスとティズナウだけがなぜか白地に赤文字


観覧席

2階の観覧席は無料で使用できる(結構多くの席があります)。

 

3階はボックス席。こちらは有料。

 

コース

1周が1609mのダート1408mの芝のコース設定。

 

レース

 この日のメインレースは4Rに組まれているYellow Hammer Stakes ダート6F(Non-Black Type)、アラバマ産馬限定競走で、総賞金は$50,000(1着馬$30,000)。

勝ったのはUNCLE BRADという5歳馬で、父親がDOC N BUBBA Gという馬でミスプロ、フォーティーナイナー、アナウンスと続く血統。ちなみにDOC N BUBBA Gは現役時はAllowanceに1勝した程度の馬です(全然知りません)。

 

ウイナーズサークル

 

 5RはCLAIMING競走(芝1マイル)。こちらには少し面白い馬が走っていました。6番のMansouraという馬。クレーミング競走に走るくらいの馬なので特別すごい競走成績をおさめている馬ではありません。以下は馬のプロフィールです。

 気付きました?母父にHat Trick(JPN)の名前があります。ハットトリックは現役時にマイルチャンピオンシップと香港マイルに勝利し、アメリカで種牡馬生活を送っていました(何頭かG1馬、重賞勝ち馬を輩出)。

 

Mansouraのパドックの様子

メインレースに出走していた馬よりも、良い馬体に見えました。

 

 日本競馬と何かの縁ということで、7頭中最低人気のこの馬と近走成績の良い馬とで馬券を購入してみました。

 

芝1マイルのスタート

 

直線(なんとMansouraが先頭…)

 

勝ってしまいました…

 

馬単で30.5倍の払い戻し。

 

 日本にゆかりのある馬が他にいないものか再度プログラムを見てみると、もう1頭いました。もうすでに終わってしまった3Rに出走していたWinmor Wendyという馬。こちらの母父はユートピア(南部杯、ゴドルフィンマイルなどに勝利)でした。

 

競馬場のグルメ

 屋外にフードトラック、屋台が3店舗、屋内にアメリカ食とお酒が販売されている売店が何店舗か営業していました。

 

以上がルイジアナダウンズ競馬場の様子でした。

 

 大きなスタンドを持ち、過去G1競走が行われていたことを偲ばせる立派な競馬場でした。かつてサンデーサイレンスがこの馬場を走ったかと思うと感慨深いものがあります。日本で走っていた馬の血をひく馬が遠く離れたルイジアナで走っている、これは競馬の広がりのすごさですね。

 

 

 以下は2023年に訪れたルイジアナ州にある3競馬場の記事です。

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