【アメリカ競馬】キーンランド競馬場(Fall Meet)

 今回はキーンランド競馬場の秋開催(フォールミート)G1開催当日の様子を紹介したいと思います。

 

目次

 

キーンランド競馬場とは

 北米のサラブレッドの聖地であるケンタッキー州レキシントンにある競馬場。開場は1935年で建屋は貴賓を感じる美しい建築となっており、国定歴史建造物にも登録されています。開催は、4月のスプリングミート10月のフォールミートの2回が基本で、11月にブリーダーズカップが開催される年もあります。数多くのG1競走も実施されており、スプリングミートではケンタッキーダービーのステップレースとなるブルーグラスS、フォールミートではブリーダーズカップのステップ競走となるブリーダーズフューチュリティターフマイルなど、アメリカ競馬のレース体系において重要な位置付けとなる競走が行われている競馬場になります。

 

 場産地という土地柄ということもあり、サラブレッドのセリも行われ、9月には世界中のバイヤーが注目するキーンランドセプテンバーイヤリングセール(1歳馬)、11月には繁殖牝馬のセールも行われ、北米の馬産における拠点としての役割も果たしています。

 

2023年のキーンランドセプテンバーセールの記事はこちらから

essentialquality.hatenablog.com

 

ロケーション

  レキシントンブルーグラス空港(LEX)が競馬場の道を挟んだ隣にあり、遠方からのアクセスも良好。州間高速I64やブルーグラスハイウェイからも近く、車でのアクセスも便利です。

 

 

入場料

 2024年フォールミートの入場料ですが、水曜、木曜は$7、金曜、土曜、日曜は$10(私の行ったオープニングウィークの休日は$15)。スタンドの指定席は休日で$25、食事の出来るダイニング席は$100以上となっています。競馬場の公式H/Pより事前購入することが出来ますが、G1開催日はすぐに売り切れます。

 チャーチルダウンズの入場料も似たようなものですが、あちらはオフィシャルプログラムが無料配布、キーンランドの場合は有料($4)です。駐車場は舗装された場所に止められる$20と予約無しで利用できる無料の場所があります。


競馬場の様子

 私が到着した時点のは3レース直前の時間帯でしたが、場内の無料駐車場はほぼ満車(少し離れたところにThe Hillという原っぱの無料駐車場もありますが、そちらは空きはあると推測)。駐車場ではテーブルを広げてピクニックをしているグループが何組も…(はっきり言ってあぶないのでやめてくれ…)。

 

 一般入場には指定ドレスコードはありませんが(推奨はあり)、着飾った方々が多いです(男性は襟付きのシャツは着用しているイメージ)。

 

 場内はG1開催当日ということもあってか、かなり混雑しています(久しぶりの活気のある競馬場の雰囲気に日本のG1開催を思い出しました…)。

 

 スタンド側もかなりの混雑ぶり…(こちらはゴール前の一般入場エリア)。ベンチが少ないのを見越して、折りたたみ式の椅子を持ち込んでいる人も結構います。

 

スタンド指定席

 

ウイナーズサークル

 

馬券売り場。G1直前でパドックを見た後でも馬券を買う時間はあります。

 

 一番列が長かったのが売店でしょうか。基本はアメリカ食にアルコールを売っているものが多いのですが、絶対数は少し少ない気はします。

 

レースの様子

重賞競走

 当日は6R~10Rまでが重賞競走で、うち3レースが11月に行われるブリーダーズカップの選定競走となっていました。

6R : The Woodford (G2) 芝5 1/2F - 3歳以上

 

7R : The Thoroughbred Club of America (G2) ダート6F - 3歳以上牝馬

      *BC Filly & Mare Sprint 選定競走

 

8R : The First Lady (G1) 芝1mile - 3歳以上牝馬

 

9R : The Claiborne Breeder's Futurity (G1) ダート1 1/16miles - 2歳

   *BC Juvenile 選定競走

 

10R : The Coolmore Turf Mile (G1) 芝1mile ‐ 3歳以上

   *BC Mile 選定競走

 

パドックおよびレース

レースの勝馬と実績馬を中心に紹介します。

 

6R : The Woodford (G2)

Our Shot *1着(このレースで初重賞制覇)

 

Nobals *5着(2023年BCターフスプリント(G1) 勝馬)

 

Arzak *3着(昨年の同レース他 重賞2勝馬)

 

 レースは2着に穴馬が来て大波乱。前走ケンタッキーダウンズの5着馬なんて買えません…。

 

7R : The Thoroughbred Club of America (G2)

Zeitlos *1着(このレースで初重賞制覇)

 

Spirit Wind *2着(Honorable miss H(G2) 他 重賞2勝)

 

Brightwork *3着(Spinaway Stakes(G1) 勝馬)

 

レースはZeiltosの圧勝。ですが勝馬のEquibase指数98はそこまで高くはありません。

 

8R : The First Lady (G1)

Gina Romantica *1着(昨年の同レース勝馬 G1 2勝馬)

 

Chili Flag *2着(Just a Game Stakes (G1) 勝馬)

 

Tarawa *6着(前走 アイルランド Snow Fairy Fillies S (G3) の勝馬 アメリカ初出走)

 前走アイルランドの重賞勝ちということで、レベルの低いアメリカの芝レースなら何とかなると思い、この馬本命で買ってしまいました…

 

Whitebeam *9着(23年、24年のDiana Stakes (G1) 勝馬)

 

芝1マイルはスタンド前からの発走

 

 レースはGina Romanticaの圧勝。昨年はこのレース勝利の後、牡馬混合のBCマイルで4着。過去の競走結果よりキーンランド好者のところがありそうなので、デルマーでのBC(フィリーアンドメアターフに登録あり)に出走となればどうなるか…。

 

 期待のTawaraは4角外回されて最後方から末脚を使って伸びての6着。道中の行きっぷりも??に見えたので、もしBC(マイルに登録あり)を使うようであればもう一度相手では買ってみたくはなりました。

 

9R : The Claiborne Breeder's Futurity (G1)

East Avenue *1着(前走 エリスパークのMaiden勝ち)

 

Ferocious *2着(前走 Hopeful Stakes(G1) 2着)

 

 レースはEast Avenueの5 1/4馬身差の圧勝。指数99と2歳馬としてはかなりのレベル。正直、この馬の馬券は買っていませんでした(前走がエリスパークの6Fの出身かつ2番人気とかなりの人気を集めていたので…)。レースが終わって気づいたのですが、ゴドルフィンMedaglia d'Oro産駒…そりゃ走るわな…。

 

10R : The Coolmore Turf Mile (G1)

Carl Spackler  *1着(前走 Fourstardave H (G1) 勝馬)

 

More Than Looks *2着(Manila Stakes(G3) 勝馬)

 

Mountain Bear *3着(Aidan P. O'Brien厩舎所属 重賞勝ち実績は無し)

 

以上がキーンランドフォールミートG1開催当日の様子でした。

 

さいごに…

 セプテンバーセールへは今年も来ましたが、私自身久しぶりのキーンランド本場開催でした。競馬場ではドレスアップされている方も多く、美しいスタンドの風景も相まって、まさに貴賓ある社交場の雰囲気。日本とは違った競馬の良さを堪能することが出来ます。

 レースに関してもブリーダーズカップ選定競走が3鞍もあり、それぞれみどころがあり楽しめました。特にBreeder's Futurity (G1)を勝ったEast Avenueはかなり強いパフォーマンスを見せたので、ケンタッキーダービーも含めこの先楽しみです。

 

2022年キーンランド競馬場で開催されたブリーダーズカップ当日の様子はこちらから

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