(Wild Turkey Distillery)ワイルドターキー蒸留所【バーボントレイル#18】

 バーボントレイル第18弾ということで、ワイルドターキー蒸留所の様子を紹介します。

 

 

目次

 

ワイルドターキー蒸留所とは

 ワイルドターキー蒸留所は、ケンタッキー州ローレンスバーグにあるバーボン蒸留所で、1869年にリピー(Ripy)兄弟によって設立。ワイルドターキーという名前は、1940年代に蒸留所の役員がターキーハンティング(七面鳥狩り)の際に蒸留所の101プルーフバーボンを提供したことがきっかけで生まれ、このエピソードがブランド名の由来となっています。

 蒸留所のマスターディスティラーは1954 年に入社したジミー・ラッセルが務めていますが(業界で一番長い)、息子のエディ・ラッセルも彼の後を継ぎ、2015 年より共同マスターディスティラーを務めています。

 2009年以降、蒸留所はイタリアの酒類メーカーカンパリ社が所有しています。カンパリ所有後はラッセルズ リザーブ、レア ブリード、マスターズキープなどブランドを拡大。蒸留所は 2011 年に近代化され、新しい施設が建設されました。現在の年間生産能力は900万プルーフガロンで、今後500万プルーフガロンの増強が予定されているとのこと。

 

蒸留所のロケーション

 ケンタッキー川を望む高台にあります。レキシントン市街からは30分程の距離にあり、ブルーブラスハイウェイからも近くアクセスもよい。

 

 

蒸留所見学ツアー

 しばらくコロナ渦で中止されていたツアーですが、2024年より復活。予約は蒸留所のH/P(OUR DISTILLERY)から行います。工程見学は2ツアーあり、発酵、蒸留工程と熟成庫を巡るWild Turkey Distillery Co. Production Tour($25)Born from the Barrel - Russel's Reserve Immersion というラッセルズリザーブの製造工程と蒸留所で最も古く象徴的な建屋で行われる樽詰め工程を見学出来る($65)ツアーがあります。これ以外にも$45の試飲だけのコースも設定されています。

 

www.wildturkeybourbon.com

 

ツアーの様子

 蒸留所に到着し、まずはビジターセンター正面玄関にあるカウンターでチェックイン。時間になるとビジターセンターの前からバスにのり、製造施設に向かいます。


施設には数分足らずで到着。従業員も使っていると思われる扉より中へ入ります。

 

 扉を入ってすぐのところにブランドのパッケージが展示されています。ターキーの描かれている方向からボトリングされた年代が分かるというのは有名な話ですが、正面を向いていたターキーは目が怖いとの理由で1999年より横向きになりました。2011年からワイルドターキー8年、12年などのパッケージはさらにリニューアルされています。

 

 発酵槽のある大きなフロアの横にはLABやCONTROL ROOMなどがあります。SENSORYは"感覚的"という意味らしいのですが、ウイスキーには数値化出来ない管理、配合が重要なのでしょう。

 

 ワイルドターキーでは伝統的な製造を継承していると言いつつも、現在はすべてコンピューター制御された生産が行われています。

 

 発酵フロアの隣の部屋でウイスキーに使われる原料や水、粉砕、糖化、発酵の一連の工程説明が行われます。ネットではワイルドターキーのマッシュビルはコーン75%、ライ麦13%、麦芽大麦12%との情報もありますが、ここでの説明は非公開とのことでした。このツアーでは原料の粉砕工程は見ることが出来ません。

 

発酵工程

 30000ガロンの発酵槽が24槽。今まで多くの蒸留所を見学してきましたが、ここまでの規模を見たのは初めてです。発酵にかかる時間は3~4日とのこと。

 

蒸留工程

 蒸留工程は通路からガラス越しの見学です。こちらの蒸留器は高さ52フィート(15.8m)で全銅製。見えている部分は建屋の2階からで、カラムスチルの中間部分になります。

 

糖化工程

 蒸留器の通路を挟んで反対側にあるのが糖化工程。こちらもガラス越しからの見学になりますが、4機のマッシュタンが見えました。

 

一通りの製造工程の見学を終えると再度バスに乗り、熟成庫に向かいます。

 

 バスの車窓から見えた建設現場。こちらは特にガイドさんからの説明はありませんでしたが、上で紹介した今後予定される生産増強の新しい蒸留施設になるのでしょうか…

 

熟成工程

 バスに乗り込むこと1~2分、熟成庫が近づいてきます。

 

ぱっと見かなり歴史がありそうな建屋が立ち並びます。

 

今回のツアーで見学した熟成庫

 

A倉庫です

 

 こちらの倉庫群は1800年後半から1900年初頭に建てられたものです。内部はレッドオーク材で造られているとのこと。

 

最長何年もののウイスキーが眠っているのでしょう…

 

 ”余談” 熟成庫からほど近くに見えるケンタッキー川にかかる廃線の鉄道橋(奥の橋)。この橋ではバンジージャンプイベントも行われるとのことです。

 

試飲

 ツアーの最後はビジターセンターに戻り試飲タイム。このツアーで試飲できるのはロングブランチラッセルズワイルドターキー(スタンダード)ワイルドターキー ライです。

 

以上がツアーの様子でした。

 

さいごに…

 私は日本の会社のサラリーマンでアメリカに永住しているわけでは無いので、辞令があれば日本に帰国することになります。帰るまでにいつかは訪れてみたいと思っていたあこがれのワイルドターキー蒸留所、今夏ついに再解禁され、念願叶いツアーに参加することが出来ました。築100年を超える熟成庫はワイルドターキーが長年親しまれてきた歴史の積み重ねであり、その雰囲気に深く感銘を受けました。次の100年もこの地でバーボンが造られ続けることを願ってやみません。

 

 

バーボントレイル第17弾(バーズタウンバーボンカンパニー)の記事はこちらから

essentialquality.hatenablog.com